くだもの・科学・健康ジャーナルHP > 果物&健康NEWSトップ >
ほぼ週刊メールマガジン「果物&健康NEWS」

第96回 アメリカの食生活改善運動

  



サイト案内





メルマガ果物&健康NEWS登録


□□■ 果物&健康NEWS Vol.96 ■□□
   ■   2006年3月31日(金)  ■


みなさん、こんにちは!
特集は「アメリカの食生活改善運動」です。
------------------------------------------------------
毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは http://www.kudamono200.or.jp
果樹農業は未来を拓く! Do! our BEST.



:::■ メニュー ■::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 ◇ くだもの健康豆知識:ビワ
 ◇ 今週のレシピ:ビワ
 ◇ アメリカの食生活改善運動
 ◇ 自給率アップに向けた行動計画
 ◇ 品種紹介:ビワ「涼風」
 ◇ 果物の歌:揺籃のうた
 ◇ 花便り:花見山の花モモ
 ◇ 今日は何の日:世界保健デー(4月7日)
 ◇ 編集部より



□ くだもの健康豆知識:ビワ

 ビワは、早春から出荷が始まり、ハウス物は4月〜5月、露地物は5月の終わり頃〜6月が出回り時期で、6月の上・中旬頃が最盛期となります。

 ビワには、健康に役立つ成分が豊富に含まれています。特に、β-カロテンが豊富で、200g食べるだけで1日に必要なビタミンAの必要量を男性で約25%、女性で約30%も満たせます。ビタミンAは、肌の健康を維持したり、暗いところでも目が慣れ見えるようになる機能に関わっています。また、β-カロテンには、強い抗酸化作用があるので、ガン、心臓病、白内障などの原因となる活性酸素の消去機能もあります。




□ 今週のレシピ:ビワ

○ びわのシロップ漬け(びん詰)

[材料](4人分:保存びん450cc4本分)
 びわの果肉 1kg(びわで2kg位)
 シロップ液:水 カップ5杯、砂糖 350〜450g、クエン酸 3g(小さじ2/3)
 皮をむいたびわを入れる液:水 カップ5杯、ビタミンC 3g

下記のサイトで作り方と出来上がりの写真を見ることができます。
http://www.pref.chiba.lg.jp/nourinsui/07kairyo/tradition/503.html




□ アメリカの食生活改善運動

 子供たちや学生の貧しい食習慣は、肥満につながるなど健康上、様々な問題があるため、食生活を改善する必要があります。今回は、アメリカで行われている先進的な食生活改善運動について紹介します。アメリカでは、過去20年の間に太り過ぎが増加し、子供たちでは2倍に、ティーンエイジャーでは3倍になりました。

 そのため、学校の内外で販売されている健康に役立たない食品や飲料についての関心が高まっています。アメリカの学校では、学生の健康リスクを回避するために効果的な食品の選択が可能になるように食生活改善運動を行っています。

 食生活改善運動のスローガンは「Making It Happen!(やればできる!//自らの手で、期待していることを起こそう)」です。栄養改善のために、アメリカ政府が定めた食事プログラムにそった食品の摂取を促進するための革新的な戦略です。「Making It Happen!」は、アメリカ農務省と教育省、保健・福祉省の共同事業です。

 「Making It Happen!」の主要なシステムは、学校が健康によい食品と飲料を販売し、学生がそうした食品を購入・摂取できるようにすることです。このシステムを採用した17の学校と学区のうち12カ所では、事業収入を上げたと報告されています。

 この運動の主要なテーマは以下の通りです。
 1)食生活を改善するための中心となる一人を定め(親、栄養管理者、学校長)、その人を中心に食生活を改善する。
 2)栄養改善のために、さまざまの知識や技術を持つチームを学校などにおく。
 3)運動の最初に、学校などにおける栄養環境の評価を行い、長所と短所を明らかにする。
 4)食生活改善の過程を注意深く見守り、データを採取し、記録する。
 5)学校や学区、州などすべてのレベルで食生活改善を引き起こす。

 「Making It Happen!」の運動は、若い人に健康な食生活とは何か、学校が食生活改善のためにどのようなサポートができるかを説明することから始めます。そして、この運動を成功させるためのポイントは、

 1)推奨する食品の栄養表示の確立、
 2)マーケティングテクニックを使って健康に良い食品や飲料を利用しやすくすること、
 3)健康増進に役立たない食品の制限、
 4)活動を支えるための資金集め、などです。

 例えば、学生が日常的に使う自動販売機に100%果汁、牛乳などを必ず用意するとともに、購入しやすいように目に付きやすい場所におくことが必要としています。また、新鮮な果物や野菜、フルーツサラダ、全粒食パン、ベーグル、チーズなど健康によい食品を学生が購入し易いように配置するなど、マーケティングテクニックを使うこととしています。

 精神論に頼らずマーケティング理論を用いた「Making It Happen!」運動はアメリカらしい食生活改善活動です。アメリカと日本では学校などにおける食環境が異なるため、そのまま、「Making It Happen!」の運動を我が国へ導入することはできませんが大変参考になるやり方です。




□ 自給率アップに向けた行動計画

 農林水産省は第4回食料自給率向上協議会を開き、自給率アップに向けた行動計画の推進状況と評価をまとめました。行動計画では、「食育の推進」、「地産地消の推進」など重点7項目の分野が掲げられています。

農林水産省第4回食料自給率向上協議会のプレスリリースのサイトは下記です。
http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/
20060322press_4b.html





□ 品種紹介:ビワ「涼風」

 長崎県果樹試験場が育成した新品種「涼風(すずかぜ)」は、「楠(くすのき)」と「茂木(もぎ)」を交配してできました。熟期は育成地の長崎県大村市で5月下旬〜6月上旬、「茂木」よりもやや早く収穫できます。果皮色は橙黄色で、果実重は55gとなり、「茂木」よりも大きく、甘いのが特徴です。果汁の量が多く、食味も優れています。

「涼風」の花の写真は下記のサイトで見られます。
http://www.fruit.affrc.go.jp/kajyuimage/pr-suzukaze2.jpg

「涼風」の果実の写真は下記サイトで見られます。
http://www.fruit.affrc.go.jp/kajyuimage/pr-suzukaze3.jpg




□ 果物の歌:揺籃のうた

 北原白秋作詞、草川信作曲の「揺籃(ゆりかご)のうた」の2番で「揺籃のうえに 枇杷(びわ)の実が揺れるよ」と歌われています。1921(大正10)年、「小学女生」に発表された作品ですが、どこか懐かしい、優しいメロディで古さを感じさせない曲です。今も、NHK「おかあさんといっしょ」などで歌われています。

 歌詞と演奏は下記のサイトです。クリックすると演奏が始まりますので、演奏がじゃまな人は消音してからクリックしてください。
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/hog/
shouka/yurikago.html





□ 花便り:花見山の花モモ

 福島県花見山は、写真家・秋山庄太郎氏が「福島に桃源郷あり」と絶賛したという花の名所です。農家の方々の善意により無料開放されていて、多くの観光客で賑わいうそうです。

 開花時期:4月中旬〜下旬(花モモ、サクラなど)
 交通:JR東北新幹線福島駅よりバスで約15分
 問い合わせ先:福島観光協会TEL024-525-3722

交通案内等は下記のサイトで読めます。
http://www.f-kankou.jp/asobu/asobu_08/asobu_8_14.html

昨年の花見山の花モモの写真は下記のサイトで見られます。
http://www.f-kankou.jp/fukushiam_syun/
2005hanamiyama/index.html





□ 今日は何の日:世界保健デー(4月7日)

 世界保健機関(WHO)は、1946(昭和21)年4月7日、世界保健機関憲章によって設立された国連の機関です。そのため、この日を記念して4月7日を世界保健デーとしています。すべての人々が最高の健康水準に到達することを目的としています。
 今年のスローガンは「ともに働こう、保健医療向上のために(Working together for health)」です。

世界保健デーに向けたWHOのスローガンについての解説等は下記のサイトで読めます(英語)。
http://www.who.int/world-health-day/2006/en/index.html




☆ 編集部より ☆

 明日からは新年度です。新たな農林水産政策の展開方向にそって「果樹農業は未来を拓く! Do! our BEST.」のキャッチコピーを作りました。(tnk)

 私の宿舎周辺は今桜が満開です。今週末にお花見に行こうと思います。(sk)




 果物&健康NEWS ご愛読に感謝申し上げます。
 無断転載は、引用を含めて、お断りします。
 ご協力に感謝いたします。  編集長 敬白

Copyright 2004-2006 Keiichi Tanaka. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.



くだもの
はたらき



果物と糖尿病予防


果物&健康Newsへ戻る
果物&健康Newsへ戻る


くだもの・科学・健康ジャーナルへ
くだもの・科学・健康ジャーナル
ホームページへ戻る