くだもの・科学・健康ジャーナルHP > 果物&健康NEWSトップ >
ほぼ週刊メールマガジン「果物&健康NEWS」

第61回 食事バランスガイド

  



サイト案内





メルマガ果物&健康NEWS登録


□□■ 果物&健康NEWS Vol.61 ■□□
   ■  2005年6月24日(金)   ■


みなさん、こんにちは!
今週の特集は食事バランスガイドです。
--------------------------------------------------
毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは http://www.kudamono200.or.jp



:::■ メニュー ■::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

 ◇ 食事バランスガイド
 ◇ 今週の食事バランスガイドレシピ
 ◇ 勝ちゃんの家庭で楽しむ果物作り、こんな時どうする(第3回)
 ◇ 食育コーナー
 ◇ 健康ニュース:アルツハイマー病予防に果物・野菜ジュース
 ◇ 読者から
 ◇ 編集部より



□ 食事バランスガイド

 平成12年に「食生活指針」が策定され、心身ともに健康で豊かな食生活の実現に向けた普及・啓発が進められてきました。しかし、果物・野菜の摂取不足、食塩・脂肪のとり過ぎ等の食生活上の問題が見られ、肥満者が増えるなどなかなか生活習慣の改善が見られませんでした。そこで、国民一人一人が自らの食事を選択する際に「何を」「どれだけ」食べればよいのかの拠り所をわかりやすく示すことが必要となり、食事バランスガイドが作成され、公表されました。食事バランスガイドでは、食生活指針を具体的な行動に結び付けるため、望ましい食事の組合せやおおよその量をわかりやすくイラストで示しています。

 この取組を進めることによりバランスのとれた食生活を実現し、国民の健康づくり、生活習慣病の予防、食料自給率の向上に寄与することが期待されています。

 食事バランスガイドは、こまをイメージした逆三角形のイラストで、主食(ごはんやパンなど)、主菜(肉や魚など)、副菜(野菜、きのこ、海藻、いもなど)、牛乳・乳製品、果物の5区分の食品をバランス良く食べる目安を示しています。成人が1日に食べる目安量を、1つ、2つなどの単位(またはSV:サービングの略)で提示しています。果物の1日の摂取量は2つで、ミカンなら2個、リンゴなら1個、カキなら2個、ナシなら1個、ブドウなら1房、モモなら2個です。果物の主材料の重量がおおよそ100gなので、この量を「1つ(SV)」に設定しています。副菜(野菜など)は、おおよそ70gを「1つ(SV)」としています。

【総カロリー】
 基本形としては、「成人」を対象とし、想定エネルギーは2200kcalで、ほとんどの女性と活動量が低い男性がここに含まれます。

【主食(ごはん・パン・麺など)】<5〜7つ(SV)>
 毎食、主食は欠かせません。主菜、副菜との組合せで、適宜、ごはん、パン、麺を組み合わせます。

【副菜(野菜・いも・豆・海藻など)】<5〜6つ(SV)>
 日常の食生活の中で、どうしても主菜に偏りがちになることが多いので、できるだけ意識的に主菜の倍程度(毎食1〜2品)を目安に十分な摂取を心がけます。

【主菜(肉・魚・卵料理・大豆食品など)】<3〜5つ(SV)>
 多くならないように注意してください。特に油を多く使った料理では、脂質及びエネルギーの摂取が過剰に傾き易くなります。

【牛乳・乳製品】<2つ(SV)>
 毎日コップ1杯の牛乳を目安に摂取してください。

【果物】<2つ(SV)>
 毎日、適量を欠かさず摂るように心がけてください。


プレスリリースのサイトは下記です。
http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20050621press_2.html

食事バランスガイドのイラストは下記のサイトで見られます。
http://www.maff.go.jp/www/press/cont2/20050621press_2b.pdf




□ 今週の食事バランスガイドレシピ

 食事バランスガイドで上げられている1日の献立を紹介します。
 果物はみかん1個とリンゴ(中)1/2個です。

朝食
 主食:食パン厚切り1枚、副菜:野菜サラダ、主菜:目玉焼き、
 乳類:牛乳1/2杯、果物:みかん1個
昼食
 主食:うどん(汁1/2残)・おにぎり1個、副菜:筑前煮・ほうれん草浸、
 主菜:サンマ塩焼き1/2切れ
夕食
 主食:白飯2杯、副菜:具沢山みそ汁・酢の物、
 主菜:ハンバーグ1/2・冷や奴1/3丁、
 乳類:チーズ1個、果物:リンゴ(中)1/2個




□ 勝ちゃんの家庭で楽しむ果物作り、こんな時どうする
  第3回 ブルーベリーを鳥から守ろう


 ブルーベリーはヒヨドリやムクドリには一口サイズで大好物?な果実です。スズメなども好んで食べるようです。また、ヒヨドリなどは、果実になる前の芽、蕾、花までも食てしまいます。

 鳥たちによる食害を防ぐには、ブルーベリーの樹全体を網(ネット)で覆うのが一番効果的な方法です。そのため、栽培農家では鋼管等を利用した恒久的な防鳥ネットを設置し、花の咲く前からブルーベリーを守るために網をはります(この網で雹の害なども防げます)。

 網掛け以外で鳥の害を防ぐには、糸類(木綿糸、釣り糸、防鳥糸等)を果実の周りや枝に、比較的密に張り巡らせる方法も、網掛けよりやや劣りますが効果的です。果実の数が少なければ果実のなっている枝全体を袋で覆う方法もあります。袋の中が見える「窓付き袋」もあります。ただ、ブルーベリーは、一つの枝についた果房状の果実がすべて同時に成熟するわけではないので、この方法は収穫するとき不便です。その他にも、色々な鳥除けの器具がありますが、鳥はそうした器具にすぐなれてしまい、効果が長続きしません。

 どの様な鳥除けの方法も被害が出てから対策をしたのでは遅すぎます。一度ブルーベリーを食べた鳥は、その場所を餌場と思っていますから何度でも来ます。この状態で網を張っても隙間をみつけて中に入ります。そのため、鳥除けの効果を高めるには、初めから鳥に餌としては手出しができないと思わせることが大切です。鳥害を防ぐにはとにかく慣れさせないこと、追い払うこと、人は怖いものだと思わせることが大切です。鳥のために「餌」を作っているのでなければ!

(来週の「防鳥ネットでブルーベリーを被覆する方法」に続く)




□ 食育コーナー

 「野菜バリバリ・朝食モリモリ」を合言葉に、大阪府では、子どもたちが規則正しく朝食をとり、野菜や果物を多く摂取するなど健康な生活習慣を身につけられるよう学校と家庭、地域、外食・流通産業、産地等が連携して食育をすすめ、子どもの食生活の改善に取り組んでいます。

おおさか食育通信は下記のサイトです。
http://www.kenkoukagaku.jp/shokuiku/




□ 健康ニュース:アルツハイマー病予防に果物・野菜ジュース

 米・ワシントンD.C.で開催されたアルツハイマー病に関する国際会議(June 19-21, 2005)で、果物や野菜のジュースを愛飲すると発症リスクが4分の1に抑えられると、南フロリダ大のBorenstein教授らの研究チームが発表しました。米ワシントン州シアトルに住む65歳以上の日系人男女1836人を7〜9年間にわたり追跡した健康調査のデータ(Kame Project cohort)から、コップ1杯(約240ml)の果物・野菜ジュースを週に最低3回飲む人は、週1回未満の人に比べて、アルツハイマー病の発症リスクが73%低く、週1-2回でも32%発症リスクが下がることが分かりました。一方、ビタミン剤の摂取ではアルツハイマー病に対する予防効果は認められなかったとのことです。

 以上の結果から、Borenstein教授は、「果物や野菜のジュースに含まれているポリフェノールが過酸化水素に対する神経細胞の保護やタンパク質の酸化を防ぐ働きによるのではないか。」と考察しています。

 追試も必要ですが、果物と野菜のジュースがアルツハイマー病に有益である可能性が高いと思われます。予防効果を示す成分としてポリフェノールのほかに葉酸なども考えられるのではないでしょうか。最近、果物がアルツハイマー病予防に効果的との情報が次々に発表され、科学的証拠が蓄積しています。

【文献】 Borenstein,A.R., et al.: Consumption of fruit and vegetable juices predicts a reduced risk of Alzheimer's disease: The Kame project. Alzheimer's Association International Conference on Prevention of Dementia. P-161 (2005)




□ 読者から

 私は現在60歳。子供の頃家が果物屋をしていた所為か古くなった夏蜜柑を母はジャムにして食べていました。先ず痛んだ部分を包丁で切り取り、まな板の上で皮は剥かないで皮ごとザクザクと薄く切って砂糖で煮込みジャムを作っていたのですが、最近、この味が恋しくなり夏蜜柑を探すのですが、今時昔の超スッパク、思い出すだけで生唾が出てくるような夏蜜柑は何処にも売っていないのです。今は甘夏が主流になっているのですね。

 昨年、山口県に行き松田松陰の旧家を訪れた際、ソノ辺りのみやげ物売り場で売っていたのです。トテモ安価でした。早速買い求め家に帰るなり包丁などめったに持たない私が、あの懐かしいジャムを自分で<TRY>したのです。よく水洗いして、俎板にのせ母がしたように先ず半分に切り、丸ごとザクザクと薄く切ってゆき今度は縦にザクザクと切り鍋に入れて適当に砂糖を入れグツグツと煮込みました。未だ熱い中少し味見をすると甘酸っぱい懐かしいあの味と同じものでした。感激の余り、少しずつ瓶に詰め友人知人にオスソ分けして回りました。(S)




☆ 編集部より ☆

 何年か前、「がんに有効なのはみかんだけではない」と言われ、果物にはたくさんの誤解があることを思い知らされました。リンゴを2個摂取しても中性脂肪が増えないとのヒト介入研究の結果が出て、「毎日くだもの200グラム」を確信しました。食事バランスガイドは、出発点だと思っています。これからも地道に活動していきますのでご声援お願いします。(tnk)

 食事はバランス良く、果物を欠かさず摂っていますか。 みなさんの健康のために、毎日くだもの200g!(N)




 果物&健康NEWS ご愛読に感謝申し上げます。
 無断転載は、引用を含めて、お断りします。
 ご協力に感謝いたします。  編集長 敬白

Copyright 2004-2005 Keiichi Tanaka. All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.



くだもの
はたらき



果物と糖尿病予防


果物&健康Newsへ戻る
果物&健康Newsへ戻る


くだもの・科学・健康ジャーナルへ
くだもの・科学・健康ジャーナル
ホームページへ戻る