くだもの・科学・健康ジャーナルHP > 果物&健康NEWSトップ >
  ほぼ週刊メールマガジン「果物&健康NEWS」

第288回 子どもは見栄えの良い果物を食べたがる

  





□■□ 果物&健康NEWS Vol288
■□□ 2010年5月21日(金)配信
□□◇ <創刊日2004年2月26日>



みなさん、こんにちは。お元気ですか。
携帯WEBメール受信なら果物&健康NEWSをどこでも読めます。
仮登録サイト:http://www.kudamononet.com/kkr/registory.html
──────────────────────────────
毎日くだもの200グラム以上食べましょう!
公式ホームページは http://www.kudamono200.or.jp
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

<<■ 本日のメニュー >>>>

 ◇ 季節のたより
 ◇ 今週のレシピ:オレンジ
 ◇ 品種紹介:カンキツ「富士見温州」
 ◇ 文献紹介:子どもは見栄えの良い果物を食べたがる
 ◇ 文献紹介:脳卒中の徴候を認めても救急車を呼ばない
 ◇ 口蹄疫について
   −正確な知識で冷静な対応
 ◇ 果物おもしろ記録:鼻でオレンジを1マイル移動
 ◇ 文学の中の果物:アメリカの牛豚(北大路魯山人)
 ◇ フルーツアレンジ:盛りつけ用飾りの作り方
 ◇ 今週の果物
 ◇ 今日のフォト
 ◇ 編集部より



□ 季節のたより

旬の果物:スイカ、リンゴ、メロン
沖縄産パイナップル、ウメ、オレンジ

那覇市 6月22日
日の出  5:40  日の入り 19:12
夜明け  5:08   日暮れ 19:44
月の出 13:35  月の入り  1:17   月齢 8.1


風向
 風の吹いてくる方向のことです。気象観測では16または36方位を用いていますが、天気予報では8方位を用いています。

(南の)風
 予報期間内および予報区内の平均風向が(南)を中心に45度の範囲にあるときを示しています。

(南よりの)風
 風向が(南)を中心に(南東)から(南西)の範囲でばらついている風を示しています。


那覇市5月の過去3年間の気候
       07年   08年   09年 10年(途中経過) 
平均気温   23.8   24.1   23.7   23.2    ℃
降 水 量  101.5   118.5   185.0   −    mm
相対湿度   75    74    73    78    %




□ 今週のレシピ:オレンジ

○ すぐできる♪ オレンジサラダ

材料 (4人分)
 オレンジ 2個くらい、オリーブ油(サラダ油) 適宜、塩・胡椒適宜

作り方と出来上がりの写真は下記のサイトです。
http://cookpad.com/recipe/1122959

○ 白身魚のオレンジソースホイル焼き

材料 (4人分)
 白身魚 4〜5切れ、オレンジ 3枚、トマト 1個、ピーマン 半分、赤玉ねぎ 半分、セロリ 半分、アスパラガス 8本使用、オレンジジュース 大さじ3杯、など

作り方と出来上がりの写真は下記のサイトです。
http://cookpad.com/recipe/717471

○ 鶏肉のオレンジソース煮

材料 (2人分)
 鶏モモ肉 2枚、オレンジ 1個、玉ねぎ 1個半、オレンジジュース 1カップ、白ワイン 大さじ2杯、オレガノ 少々、固形チキンスープ 1個、など

作り方と出来上がりの写真は下記のサイトです。
http://cookpad.com/recipe/42186




□ 品種紹介:カンキツ「富士見温州」

 「富士見温州(ふじみうんしゅう)」は「新谷温州(しんたにうんしゅう)」の珠心胚実生(しゅしんはいみしょう)から育成された品種です。

 果実の大きさは110〜120g程度で、玉揃いは良好です。果形は「杉山温州」と同じで、「大津4号」より腰高です。果面は幾分粗い感じで、果皮も「杉山温州」より厚く、着色は10月末から始まり、11月末にはほぼ完全に着色します。果汁の糖度は11〜12度程度で、12月上旬のクエン酸含量は0.85%くらいです。収穫時期は11月下旬〜12月上旬で、出荷適期は12月中旬から1月頃までです。

「富士見温州」の果実の写真は下記のサイトで見られます。
http://www.fruit.affrc.go.jp/kajunoheya/
ikuseihinsyu/data/hinsyu/pr-fujimiunshiu.html





□ 文献紹介:子どもは見栄えの良い果物を食べたがる

 オランダの研究チームは、子供たちに果物を食べてもらうには果物の見栄えをよくすることも大切であると「食欲」のオンライン版に発表しました。

 近年、子供たちの肥満が急激に増加しています。肥満解消には果物や野菜を中心とした食生活の改善が必要です。しかし、子供たちの果物と野菜の摂取量は不足しています。そこで、研究者らは、視覚と摂取量との関係を調査しました。

 研究では、4歳〜7歳の児童約100人を対象に調査が行われました。テストではスイカなど果物を串に刺したり、ハリネズミにアレンジしたりした果物などが使われました。

 実験の結果、同じ量の果物でも、見た目や盛りつけを工夫することで摂取量が大幅に増えることが分かりました。ただし、目新しい飾り付けをしても子供たちはすぐに飽きてしまうこともわかり、常に新しい盛りつけ方法を導入することが大切です。

 研究者らは、この結果は果物や野菜の摂取量を増やすための重要な情報であると述べています。

【文献】
Jansen, E. et al.: How to promote fruit consumption in children. Visual appeal versus restriction. Appetite, Online Feb. 20. (2010) [doi: 10.1016/j.appet.2010.02.012]




□ 文献紹介:脳卒中の徴候を認めても救急車を呼ばない

 アメリカ、ミシガン州地域保健局の研究者らは、脳卒中の徴候を認めても救急車を呼ばない傾向にあることが分かったと「脳卒中」に発表しました。

 研究では、ミシガン州在住の4800人を対象に、脳卒中の症状が起きたときにどのタイミングで救急車を呼ぶかを調査しました。ろれつが回らなくなる、身体の半分が麻痺する、視野がかすむの3つの脳卒中症状と、脳卒中とは関係のない高熱、足の怪我の2つの症状に対してどのように対処するかを調べました。

 その結果、脳卒中の3つの症状を知っていたのは27.6%に過ぎませんでした。そして、その3つの症状で救急車を呼ぶと答えたのは14%でした。この傾向は性別、民族、教育、所得などとは関係がありませんでした。

 脳卒中の治療には4.5時間以内に病院で血栓溶解剤を打つことが有効なので、急いで救急車を呼ぶ必要があります。そのため、研究者らは、今回の結果から脳卒中の徴候を認めたら救急車を呼ぶことが必要であるとの意識を高めることが重要な課題であると結論づけています。

【文献】
Fussman, C. et al.: Lack of Association Between Stroke Symptom Knowledge and Intent to Call 911. A Population-Based Survey. Stroke, Online May 13, (2010) [doi: 10.1161/STROKEAHA.110.578195]




□ 口蹄疫について
  −正確な知識で冷静な対応


○口蹄疫に罹患した家畜の肉や牛乳は流通しません。
○牛肉や豚肉を食べても、牛乳を飲んでも口蹄疫にはなりません。
○感染拡大を防ぐため口蹄疫発生地には近づかないでください。


 平成22年4月20日に、宮崎県において口蹄疫の疑似患畜の1例目が確認されました。感染拡大を防ぐための防疫措置を実施するとともに、畜産農家に対する経済的支援を実施しています。

 人が牛肉や豚肉を食べたり、牛乳を飲んだりしても口蹄疫にかかることはありません。

 感染している家畜の近くに行ったりすると、無意識のうちにウイルスを運んでしまうことがあるので、感染した家畜がいる農場に行くことは避けてください。

○口蹄疫とは
 口蹄疫ウイルスが原因で、偶蹄類の家畜(牛、豚、山羊、緬羊、水牛など)や野生動物(ラクダやシカなど)がかかる病気です。

 口蹄疫に感染すると、発熱したり、口の中や蹄の付け根などに水ぶくれができたりするなどの症状がみられます。

口蹄疫に関する最新の情報は下記の農林水産省のサイトをご覧ください。
http://www.maff.go.jp/j/syouan/douei/
katiku_yobo/k_fmd/index.html





□ 果物おもしろ記録:鼻でオレンジを1マイル移動

 鼻でオレンジを押し、24分で1マイル移動し、ギネス世界記録を打ち立てました。世界記録が生まれた場所はアメリカ、ジョン・F・ケネディ国際空港のターミナルです。

タイトル
Man smashes world record for rolling orange with nose

下記のサイトをクリックすると音声付き動画が始まります。(音声が不必要な場合は消音してからクリックしてください。)
http://www.youtube.com/watch?v=y1PQ3yd3Xv4




□ 文学の中の果物:アメリカの牛豚(北大路魯山人)

小島政二郎君

 シカゴの話の続きを書きます。シカゴでは、もう一軒、アイルランド人の経営している料理屋へ行ってみました。ここはやはりロブスター(伊勢えびの類。ただし伊勢えびには鋏(はさみ)がないが、ロブスターにはザリガニのように大きなはさみがある。はさみの大きさ、全身の三分の二くらい)の料理を売り物にしています。

 水族館のように、ガラスのケースの中に塩水を満たし、それがロブスターの生簀(いけす)というわけです。客はガラス越しに見て、好きな大きさの奴を選べば、それをすぐ料理してくれる仕かけになっていますが、味はサンフランシスコのグロット(イタリア料理店)で食べた伊勢えびとは比較にならず、ロブスターは頭が大きいから、もしかしたら脳みそがうまいかも知れないと思い、食べてみましたが一向うまくなく、肉は締まり過ぎていて味がありません。

 さて、ニューヨークですが、ここでも土地のひとが最初に案内してくれた家は、アイルランド料理店。ここはカフェテリア式の店で、前もって作ってある肉やサラダを、客が陳列してあるところまで行って、好みに合ったものを自由に取れるようになっています。これでは料理の生命(いのち)ともいうべき新鮮さがなく、不潔感さえあって僕は食べる気になれませんでした。そこで、特に注文してビーフステーキを焼いてもらいましたが、日本の牛肉の方がはるかにうまい。ただし焼き方はわりにようござんした。驚いたことに、ビーフステーキの大きさは日本の三倍もあり、二人で十三ドル五十セント取られました。

 概してアメリカの牛豚類の肉は、うまくありません。辛うじて小羊の脇腹の肉が合格程度、ミルクも卵もよろしからず。

 ニューヨークについての最初の印象は、アメリカ人の食欲の旺盛さと、食べ方の実に事務的なことです。

 例えば、マンハッタンですが、町の一ブロックの角は必ず薬屋(ドラッグ・ストア)が占めています。ここではご存知のように、薬ばかりでなく、郵便切手、日用雑貨からソーダ水、アイスクリームなどを売り、軽い食事もできるようになっています。店の左側がスタンド式の食堂という作りが多い。見ていると、客はたいていハンバーグとケーキ、それにオレンジジュース、このくらいのものを注文して、またたくうちに食べてしまうと、さっさとまた雑踏の中へ紛れ込んで行きます。

 ここで満腹するには、二ドルまではかかりません。朝食の場合ですと、トースト十セント、ハムエッグ三十セント、それにコーヒー二十セント、これで充分です。

 ニューヨークのイタリア料理店マルキ。ここでのお酒とソーセージのうまかったこと。これは大書するに価します。わけてもリング(たらの類)という魚の空揚(からあ)げは忘れられません。肉離れがよく、外国にもこんなうまい魚があるか、と感心しました。この魚の大きさは一尺五寸から二尺ぐらい。

 魚といえば、国連大使沢田廉三さんの公邸でご馳走になったシーバスの刺身は、ちょいと日本にも例の少ないくらいおいしいものでした。

 ここで相当名の知れた「都(みやこ)」という日本料理店。すきやきが出ましたが、お相撲(すもう)さんのチャンコ鍋同然で、なにもかもゴッチャに煮ているのには驚きました。聞いたら、主人は新潟生まれ、東京も京都も知らず、参考のために僕がすきやきの模範を示したところ、
「ヘェー、すきやきというものは、そういうふうにして作るものですか」
 と目を丸くしていました。呵々(かか)。

 五月二日にロンドンに向かって出発します。




□ フルーツアレンジ:盛りつけ用飾りの作り方

 カンキツ果実やトマトなどを使って食べられるパーティー用大皿などの盛りつけ用飾りの作り方です。

タイトル
decor de legumes

下記のサイトをクリックすると音声付き動画が始まります。(音声が不必要な場合は消音してからクリックしてください。)
http://www.youtube.com/watch?v=LKF_VhQAPls




□ 今週の果物

 今週は沖縄の青果物市場に入荷している果物について紹介します。地元沖縄産はパイナップル、スイカ、メロン、スモモなどです。取扱量の多い果物はパイナップル、スイカ、リンゴ、メロンなどです。

パイナップルは沖縄産などです。

スイカは沖縄産です。

リンゴ(ジョナゴル−ド、ふじなど)は青森産です。

メロン(アールス、など)は鹿児島、沖縄産などです。

スモモは沖縄産です。ウメは宮崎産です。ブドウは福岡産です。

そのほか、ネーブルオレンジ、バレンシアオレンジ、グレープフル−ツ、レモン、キウイフル−ツなどです。




□ 今日のフォト

 5月の青い空にはヒバリが鳴いています。農研機構果樹研究所のウメの実が大きくなっています。収穫は来月です。つくばではほとんどの水田で田植えが終わりました。

http://www.kudamononet.com/kkr/snapshot/KK-News127.html
  (掲載は次号まで)





☆ 編集部より ☆

 海外では子供たちに果物や野菜を食べてもらう方法についての研究が盛んです。今回、果物の視覚面に注目した研究を紹介しました。ウサギの形をしたリンゴの入ったお弁当を思い出しました。フルーツアレンジのコーナーでは、果物や野菜の盛りつけを紹介しています。参考にしてください。(tnk)

 子供たちに果物を食べてもらうことは最も重要な摂取増進活動の1つです。オランダの研究結果もそうですが、6感に訴えた体験的な取組の重要性を再認識しました。(KT)





メルマガ果物&健康NEWS登録




 果物&健康NEWS ご愛読に感謝申し上げます。

 無断転載はお断りします。 リンクは自由です。

 詳しくは、著作権、リンクについて に記載しています。

 ご協力に感謝いたします。  編集長 敬白

Copyright 2004-2010 All rights reserved. No reproduction or republication without written permission.


果物&健康Newsへ戻る
果物&健康Newsへ戻る
くだもの・科学・健康ジャーナルへ
くだもの・科学・健康ジャーナル
ホームページへ戻る

果物と糖尿病予防