ほぼ週刊メールマガジン「果物&健康NEWS」

第11回 サクランボと健康機能性



  

      

□□■  果物&健康NEWS Vol.11 ■□□
    ■   2004年5月14日(金) ■

みなさん、こんにちは!
今回は、サクランボ特集です。
「さくらんぼの日」は、6月第3日曜日(今年は6月20日)です。
(山形県経済連制定)




■メニュ−■

    □□ サクランボの健康機能性 □□

    ▽▲▽ サクランボの品種 ▽▲▽

    ★☆ 黄色いサクランボもある? ☆★

    ◆◇◆ サイト紹介 ◆◇◆




□□ サクランボの健康機能性 □□

 サクランボは、江戸時代初期に中国から伝来しましたが、寒さに弱く品質も劣ることから一部地域で栽培されるにとどまりました。現在の品種は、明治初年に、アメリカ、フランスから導入されました。山形県が全栽培面積の60%を占めています。そのほか、北海道(14%)、青森県、山梨県などで栽培されています。

 サクランボ(オウトウ)には、難消化性の糖アルコールであるソルビトールが、4.6g/200gと豊富に含まれています。ソルビトールには、便のpHを下げる働きと便の量を増す効果が認められています。また、食物繊維も豊富なことから便秘に悩む人に最適な果物です。

 便秘になると便が腸内に長く止まるため、腐敗産物や細菌毒素などの有害物質の濃度が高くなり腸管に悪影響が及びます。このため便秘になると、肌荒れ、吹き出物、肩こり、頭痛を誘発するだけでなく、大腸ガンや乳ガンなどの疾病の原因となります。

 また、ソルビトールは、さわやかな冷涼感があり、後味がすっきりするのが特徴の甘味料ですが、虫歯に対する予防効果も知られています。虫歯は、虫歯菌が食物に含まれている砂糖などを餌として成育し、分泌物として、グルカンと呼ばれる粘着性物質と乳酸を作ります。このグルカンが歯に歯垢を付着させ、乳酸が歯のエナメル質を溶かします。ソルビトールは、虫歯菌の糖代謝を阻害するため、乳酸ができるのを防ぐ働きがあります。

 最近注目されている話題は、サクランボの果実中にメラトニンが発見されたことです。メラトニンは、人の脳の内部、松果体で作られる睡眠のサイクルをコントロールする神経ホルモンの一種です。規則正しく、暗い所で睡眠を取っていればメラトニンの分泌量は増し、不規則な睡眠は、その分泌量を減少させます。最近の研究によれば、メラトニンは、睡眠を促進し、時差ぼけを和らげ、しかも睡眠薬のような危険性や副作用がないとされています。

 さらに、サクランボの特徴として、グリセミック・インデックス(GI)が21とかなり低いので、血糖値の上昇を気にすることなく摂取することができます。




▽▲▽ サクランボの品種 ▽▲▽

佐藤錦(さとうにしき)
 収穫期は6月中旬〜6月下旬。果実重は6〜8g。品質が良好でサクランボの主力品種。肉質は柔らかく果汁が多く緻密であり、糖度は14度以上で酸度は0.5%程度と甘酸適和で美味しい。山形県東根市で発祥。全栽培面積の59%を占めている。

ナポレオン
 収穫期は6月中旬〜7月上旬。果実重は7〜8g。肉質は緻密で果汁は多く、生食、加工とも適している。果肉は硬く輸送性にも富み、糖度は16度、酸度は0.8〜1%、佐藤錦と比較して酸味は強いが完熟したものは甘酸適和で味は濃厚である。18世紀にヨーロッパで栽培。全栽培面積の11%。

高砂(たかさご)
 収穫期は6月中旬。果実重は5〜6g。肉質は柔らかく、果汁も多いので食味は良好である。

紅秀峰(べにしゅうほう)
 収穫期は6月中旬〜7月上旬。果実重は8〜9g。山形県園芸試験場において育成された新しい品種。果肉はクリーム色で肉質も硬く緻密、糖度は18〜21度と食味良好である。




  ★☆ 黄色いサクランボもある? ☆★

 昭和34(1959)年、星野哲郎作詞、浜口庫之助作曲、スリー・キ ャッツが歌った『黄色いサクランボ』がヒットしました。この歌は、映画「体当たりすれすれ娘」の挿入歌として作られたそうです。そして、昭和45(1970)年にはゴールデン・ハーフが歌い、大ヒットしています。

 若い娘は−(ウッフン)などと甘いかけ声を使い、色っぽく歌われたため、当時、青少年の教育に悪い、とんでもない歌だと批判されたとか。

 黄色いサクランボは、ほとんど見ることはできませんが、中国から輸入された月山錦(がっさんにしき:商標)やサクランボ酒に適するGoldなどがあります。



◆◇◆サイト紹介◆◇

http://www.city.higashine.yamagata.jp/index.html

 サクランボ生産日本一の山形県東根市ホームページです。現在サクランボの生中継中です。


http://www.sannichi.co.jp/SCHOOL/20010612.html

 サクランボの産地、中巨摩郡白根町の白根百田小では三年生五十二人が、農家の畑を借りて総合的な学習の時間で「サクランボ作り」に取り組んでいます。品種は佐藤錦と高砂の二つで約三十本だそうです。2001年の記事ですが、今はどうしているでしょうか。


http://www.ic-net.or.jp/home/jasagae/chyrecipe/chyrecipe.html

 サクランボの料理を紹介したページです。チェリージャム、チェリーワイン、サクランボのソース、サクランボのシロップ漬け、サクランボ漬けの作り方が、写真とともに記載されています。




☆ 編集部より☆

 発行部数が約1600となり、予想を越えた数字に驚いています。ご愛読に感謝いたします。今後とも、どうぞよろしくおねがいします。よろしければ、周りの人にお声をかけていただければ幸いです。(tnk)


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